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逸脱した空白の空間
交わす恋愛観
かんじかんだ指先に掛ける吐息
きっとあれは恋情などではなかった
それでも僕は語ります。

さらけ出す劣情
資本主義なフィクション
one’s (だれか か だれでもいい のか)
水中花の咲く道
刻みだす心音図

滲みだす非日常
雨が嫌いな理由
思考の海に溺れる学者(いや、愚者か?)
遠くにかすむ手は手の届くビル
1と2と3と、その間

春風の葬送
何度も泣き叫んではみるけれど
結局帰り着く場所は同じ
例え空の色が何色でも
最初から最期までをつないでいく

何度だって僕は泣いたね
鈍色の空を仰いで
零れ落ちて行く君の体温
信号が変わる3秒前に (ふと気付いたこの名前)
アジテーション・クラシカルブルー

いつかもすれ違った、確かな動揺の色
涙の後の水分補給 (そうしてまた、感情を流す)
溶けた氷と割れたガラスと
無くしたものはなんだろう?
名無しな君に (これをあげよう)